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彼岸:忙しい日常を忘れて、心を澄ませる時間
2024年09月06日
彼岸とは
彼岸(ひがん)とは日本の仏教行事の一つで春分の日と秋分の日を中心とした各7日間を指します。
彼岸は先祖供養の期間として多くの日本人に親しまれています。この期間中にはお墓参りや仏壇の清掃供物を供えるなどの伝統的な行事が行われます。
彼岸の由来
「彼岸」という言葉はサンスクリット語の「パーラミター(到彼岸)」から来ています。仏教ではこの世を「此岸(しがん)」、悟りの世界を「彼岸」と呼びます。
彼岸は煩悩を超えて悟りに達することを意味し、この期間は修行や祈りによってその境地に近づくための大切な時期とされています。
春彼岸と秋彼岸
彼岸は春と秋の二度あります。それぞれの彼岸は以下のように分かれます。
春彼岸
- 期間: 春分の日を中日として、その前後3日間の計7日間。
- 時期: 毎年3月18日から24日頃まで。
秋彼岸
- 期間: 秋分の日を中日として、その前後3日間の計7日間。
- 時期: 毎年9月20日から26日頃まで。
彼岸の行事と風習
- お墓参り:
- 彼岸の期間中には多くの人がお墓参りをします。墓石を掃除し花や供物を供えて先祖を供養します。
- 仏壇の掃除:
- 仏壇を綺麗に掃除し新しい花や供物を供えます。仏壇の前で家族と一緒にお祈りを捧げます。
- 供物:
- 彼岸には「ぼたもち(春)」「おはぎ(秋)」を供えることが一般的です。これらの餅は小豆の餡で包まれたもち米で先祖供養の象徴とされています。
- お経を唱える:
- 寺院で行われる彼岸会(ひがんえ)に参加し、僧侶とともにお経を唱えます。自宅でもお経を唱えて先祖の供養をすることが推奨されます。
- 家族の集まり:
- 彼岸は家族が集まる時期でもあります。先祖を偲びながら、家族一同が集まり絆を深めます。
彼岸の精神
彼岸の期間は先祖供養だけでなく、自身の内面を見つめ直す時期でもあります。仏教では以下の6つの徳目(六波羅蜜)を実践することが彼岸に到達するための修行とされています。
- 布施(ふせ): 他人に施しをすること。
- 持戒(じかい): 戒律を守ること。
- 忍辱(にんにく): 辛抱強く耐えること。
- 精進(しょうじん): 努力を続けること。
- 禅定(ぜんじょう): 瞑想を行うこと。
- 智慧(ちえ): 正しい知識を持つこと。
まとめ
彼岸は日本の仏教において重要な行事であり先祖供養と共に自分自身を見つめ直す期間です。
春と秋に訪れるこの時期には多くの家庭で伝統的な行事が行われ、先祖への感謝の気持ちと共に自らの精神を高める機会となります。