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宗教別 埋葬の仕方:葬儀に関する豆知識

2025年02月21日

人が亡くなった後、その遺体をどのように弔うかは、宗教や文化によって大きく異なります。埋葬の方法には、それぞれの宗教観や死生観が色濃く反映されています。

今回は、世界で広く信仰されているいくつかの宗教における埋葬の仕方についてご紹介します。

仏教

日本では最も一般的な葬儀の形式である仏教では、火葬が主流です。故人の遺体を火葬し、その遺骨を納骨堂やお墓に納めます。仏教では、死は終わりではなく、新たな始まりであると考えられています。火葬は、故人の魂が解き放たれ、次の生へと旅立つための儀式とされています。

ただし、仏教圏でも地域によって埋葬の形は異なります。たとえば、チベット仏教では鳥葬(天葬)と呼ばれる独特の方法が行われることもあります。これは、故人の遺体をハゲワシに委ね、自然に還すというもの。魂はすでに抜け出し、遺体はただの器に過ぎないという考えに基づいています。一方、東南アジアの国々では、火葬に加えて僧侶による読経や儀式の形が異なることもあります。

キリスト教

キリスト教では、伝統的に土葬が主流とされてきました。故人の遺体を棺に納め、土の中に埋葬するのは、死者が終末の日に復活し、神の国で永遠の命を得ると信じられているためです。特にカトリックでは長く土葬が守られてきましたが、近年では火葬も認められるようになっています。ただし、遺骨は教会の指導に従い、適切に埋葬されることが求められます。

一方で、プロテスタントでは土葬と火葬のどちらも許容されており、比較的自由度が高い傾向にあります。国や地域によっても違いがあり、たとえばヨーロッパでは伝統的な土葬がいまだ多く見られますが、アメリカや日本では火葬が増えてきています。

イスラム教

イスラム教では、土葬が義務付けられています。遺体を清め、白い布(カファン)で包み、できるだけ早く埋葬することが求められます。遺体はメッカの方向(キブラ)に向けて埋葬されるのが特徴で、火葬は禁止されています。これは、アッラーのもとへ帰る際に、土に還ることが重要だとされているためです。

イスラム教の埋葬では、手厚い弔いの儀式が行われます。遺族や共同体が集まり、埋葬の際には「アッラー・アクバル(アッラーは偉大なり)」という言葉が唱えられます。イスラム教徒にとって、死後の世界はとても重要な概念であり、来世でアッラーの慈悲を受けるための準備として、厳格な埋葬方法が守られているのです。

神道

日本の伝統的な宗教である神道では、かつては土葬が多く行われていましたが、現在では火葬が一般的になっています。神道の葬儀は「神葬祭」と呼ばれ、仏教式の葬儀とは異なる儀式が行われます。ただし、現代の日本では仏教式の影響を受けることが多く、完全に神道形式の葬儀は少数派です。

神道では死を「穢れ(けがれ)」と考えるため、仏教のように故人を供養するという概念がありません。その代わり、亡くなった人の魂は家の守り神になるとされ、祖霊信仰の形で祀られることがあります。葬儀では、神職(神主)が祝詞(のりと)をあげ、遺族は玉串を捧げて祈りを捧げます。

ヒンドゥー教

ヒンドゥー教では、火葬が一般的です。火葬によって魂が解放され、輪廻転生のサイクルに入ると考えられています。特に、インドでは聖なる川であるガンジス川で遺灰を流すことが重要視されており、遺族が火葬後に遺灰を川に流す光景はよく見られます。ヒンドゥー教では、遺体は単なる肉体にすぎず、魂こそが本質であるという考え方が根底にあるため、火によって浄化することが望ましいとされているのです。

その他の埋葬方法

世界には、これまで紹介したものとは異なる独自の埋葬方法も存在します。たとえば、ゾロアスター教では火葬や土葬を禁じ、代わりに鳥葬(ダフマ)と呼ばれる方法を取ります。これは、「沈黙の塔」と呼ばれる場所に遺体を置き、鳥が食べることで自然に還すというもの。火や土を汚すことを避けるための、独自の思想に基づいています。

また、ユダヤ教では土葬が基本であり、遺体をできるだけ早く埋葬することが求められます。ユダヤ教では、死者は来世で復活すると信じられているため、火葬は避けられることが多いです。

まとめ

埋葬の方法は、宗教や文化によって大きく異なります。仏教やヒンドゥー教では火葬が主流なのに対し、キリスト教・イスラム教・ユダヤ教では土葬が伝統的です。ゾロアスター教の鳥葬や、チベット仏教の天葬など、より特殊な埋葬方法も存在します。それぞれの宗教観や死生観が反映された、多様な埋葬方法があることを知っておくことで、異文化への理解が深まるかもしれません。

また、葬儀に参列する際には、故人の宗教や文化に配慮し、適切な対応を心がけることが大切です。

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